LET IT GO!
〜明日はきっと雨〜
舞台裏
柔道場、少し離れた場所の駐輪場にて
杉:「どう思うよ、海老塚」
海老塚:「どうって、怪しさ大爆発じゃないのよ」
巧:「? なに皆集まってんの? 帰んないの?」
斉藤:「いや、俺は別に帰ってもいいと思うんだけどさ」
三溝:「茂がちょっと……」
巧:「宮崎がどうしたの?」
杉:「巧、あいつが教室に忘れ物とかしたの今まで見たことあったか?」
巧:(しばらく考える)「……あったんじゃねえの?」
斉藤:(巧に対して)「いや…ないだろ、たぶん」
巧:「え、なんで?」
海老塚:「宮崎君、全部教科書だとか置いて帰ってんじゃんよ! 忘れ物したって教室に戻ること自体おかしいっつうの」
三溝:「鞄の中に入ってるの、ペンケースと漫画ぐらいだぞ。宿題とか当たるときのノートは全部俺か他の皆のノートの写しだし。スポーツバックに入ってるのは体操服と柔道着だけだし」
杉:「それも全部ちゃんと持ってきてること知ってるしな、俺」
斉藤:「…なんだかなあ」(呆れ)
巧:「……で?」
杉:「あのサルがもしかしたらのこと、口説くかもしんねえから皆で覗きに行こうぜー」(小声)
斉藤・巧・三溝:「「「えええええっ!!」」」(しかし小声)
海老塚:「口説かないかもしれないけど、宮崎君、あれわざとと二人っきりになろうと思ってることは確かだよね」
杉:「だろ?」(キラリーンと、メガネのフレームが頭とともに輝く)
巧:「でもなんで? 確かに、可愛いけど、宮崎も部活一緒になってからそれらしいそぶり見せたことなかったじゃん」
海老塚:「……クラスにさあ、いるじゃん。噂広めんの早い子」
斉藤:「…影山さんか?」
海老塚:「そうそう。そいつにさあ、聞いたらしいんだわ。が情緒不安定っつうか元気ない秘密」
巧:「あー……あれか? 彼氏と別れたっていう」
海老塚:「なんだ、あんたらも知ってんじゃん」
斉藤:「まあな。男子の中でも結構噂が広まるの早いんだぜ? そういうことはさ」
三溝:「何が原因で別れたのかな? そこまで俺は聞いてないけど」
杉・三溝・巧・斉藤、無言の圧力を海老塚にかける。
海老塚:「……野郎の二股」(ずばっと直球)
杉:「しかもかなり野郎のほうが始末におえん奴だと聞いたけど、俺は」(海老塚を見ながら)
海老塚:「「俺は大丈夫だ、ぜってー浮気しねえ」とか抜かして他に女こさえてたんだよ」(吐き捨てるかのように)
巧:「そ、それは…」
斉藤:「そら、落ち込むわな…じゃなくても」
三溝:「うん…」
杉:「…まあ、そういうことはこっちおいといて」(脇にどけるジェスチャー)「行くだろ? うん?」
斉藤:「ほっといてやれよー。宮崎が口説いたっていいじゃないか、別にー。今、がフリーならなおさら」
巧:「俺は面白そうだからついてくけど」
三溝:「巧……毎回近藤さんとのこと付回されてるから自分も同じ立場で見てみたかったんだな」
巧:「まあねっ」
斉藤:「そんなことで胸を張るな…」
杉:「来なさいよ、斉藤先生もー。柔道部副キャプテンとして部内の人間関係の把握も重要でショーが」
斉藤:「あのなあ(汗)。たかだか8人しか居ない柔道部の人間関係なんてたかがしれてるだろうが。…海老塚はどうすんだよ」
海老塚:「はあ? 行くに決まってるでしょ」
斉藤:「お前、がどーなってもいいのか? このまんまじゃからかいまくられるに決まってんだぞ」
海老塚:「だからじゃん。あんまりひどくするようだと、こいつら黙らせる人間だって必要だしさ」
巧:「あ、今回はえらく真面目なのね。自分はからかわないんだ」
海老塚:「あったりまえでしょ? あたしとと保奈美は仲良し三人組なんだから」(えっへん)
三溝:「その心は」
海老塚:「保奈美に報告して、後で本人の口から事実を聞くv」
斉藤:(かわいそうな、宮崎と…)
三溝:「まあ、それに茂が告白しても当のさん本人がうんって言わなきゃそれでおしまいだしね」
杉:「まあ、俺たちとしちゃあそっちのほうが気が楽なんだが」
巧:「え、なんで?」
海老塚:「決まってんでしょ? 片思いのほうが宮崎君からかうの面白いからだし、にそれとなく知らせてあたしらがキューピッドしてやれるじゃない」
杉:「俺はキューピッドするつもりはないけどね。俺の目の黒いうちはラブコメお断りだから思う存分邪魔しちゃる」
三溝:「ほのぼの両思いバカップルは巧と近藤さんだけで十分だしねー」(苦笑い)
巧:「バカップルって……」
斉藤:「つくづくひどいぞ、お前ら」
杉:「! やべえ、隠れろ!!」
斉藤:「ええっ俺もかーーっ?」
すばやい動きで5人は隠れる。
駐輪場での鞄と自分の鞄を自転車の前かごに放り込む宮崎。
「後ろ」
「あ、うん。じゃ、お言葉に甘えて」
後ろにを乗せて、宮崎が駐輪場から出て行く。
見送ってから5人、隠れていた場所から出てくる。
巧:「うっわー、本当に二人っきりジャン!」(自分のことじゃないのに顔が赤い)
三溝:「しかも何気に、雰囲気よくなかった?」(どきどきして顔が赤い)
杉:「感心してる場合か! 追いかけっぞ 自転車軍団!」(ラブコメは許さないから必死←うらやましいから)
三溝:「え、俺自転車じゃないんだけど」
海老塚:「だったらあたしのチャリをこげっ!」
斉藤:「結局、こうなるのね」(汗)
5人、右往左往しつつ、二人の先回りをして公園にて待つ。
杉:「海老塚、本気で大丈夫なんだろうな」(小声)
海老塚:「このあたりで、告白しようとすんならここしかないって」(小声)
巧:「うわーー。俺どきどきしてきたーー」(小声)
三溝:「でも皆、茂が告白するって決め付けてるのがいいよね」(小声)
斉藤:(うちのチームワークって柔道離れるとやなチームワークだよなあ)
海老塚:「あ、来た来たっ」(小声)
杉:「よしっ!」
斉藤:(よしって……(汗))
雰囲気が甘い、というよりも。
宮崎がを慰めていることを知る5人。
押し殺したの泣き声を聞いて、押し黙る野郎軍団+1。
やがて泣きやんだyyを、また自転車に乗せて、家に送っていく宮崎の背中を見送ってからのそのそと出てくる。
杉:「ったく。あんな雰囲気じゃあからかえねえし、邪魔もできねえよな」
三溝:「うん、それにさん泣いてたしねえ」
斉藤:「まあ、彼女が元気になったってことが判っただけでもいいってことじゃないか?」
海老塚:「…でもさあ」
巧:「?」
海老塚:「いくら見てていらいらするからって、二人っきりになって女の子慰めようとすんのはやっぱその子のこと好きってことだよねえ?」(そのへんどうよ、男代表? と、斉藤を見る)
斉藤:「まあ、そうだな。嫌いな奴ならほっとくよ」
杉・三溝・巧:「「「ってことは宮崎(茂)の片思いか!」」」
斉藤:「どーしてお前らはそう全部恋愛がらみにするかな。友情かもしれんだろう?」
杉:「ええー? 斉藤先生は友情を感じる女の子とわざわざ二人っきりになる〜?」
巧:「皆と一緒でわいわいやってるよなー? 海老塚みたいに」
斉藤:「あ。ああ、そっか」(納得)
海老塚:「もしかして、この件で自分の気持ちに自覚しちゃったりしてv 宮崎君v」
巧:「そういえば、胸貸さないで背中かしてたときも耳赤かったよな。宮崎」
杉:「サルの分際で百年早いぞ、あんな恥ずかしい慰め方」
三溝:「あ、でもからかうのは茂だけにしようね、さんかわいそうだから」
巧:「明日っから楽しみだなーっ! 俺も他人をこういうことでからかいたかったんだよ、実はーっ!!」
斉藤:(明日っから大丈夫かな、うちの柔道部)
そして案の定。
大雨になった外を見ながら、やってきた宮崎に対して。
三溝:「慣れないことすっからだぜ、茂」>笑顔。
巧:「そうだぜ、どうしてくれんだよ。宮崎ー」>超笑顔。
宮崎:「お前ら、つけてきやがったなあ!!」>超赤面。
なんていう他の部員を見ながら団体戦が心配になる副キャプテンがいたとかいなかったとか。
2002・09・17 UP
初夢の背後でどんな動きをしてたかを作ってみました(爆笑)。
この後、さんににっこり笑顔で「A定食ねっ!」とか言われて、杉とかにまたからかわれて切れるんだろうな・宮崎君(苦笑)。
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