それは大事なこと


※注意※今回は大人というかちょい子供には向いていない?WEB拍手SSになってます。お子さんはそのままスルーしてください(笑)。



































「もうそろそろいいと思うんですけど」

「何がですか?」

きょとんと奥さんに見つめ返されて、俺ははっきり言ったほうがいいのかな、と思って口にした。

「子作り」

「ぶっ」

奥さんがびっくりしたように顔を上げて、それから耳を紅くした。

いや、照れられても困るんだが。

正直、自分の子供なんか欲しいとは思わなかった。

俺に実の親がいないせいもある。
  爺
(天翔は別だ。あの人は父親というよりは師匠だから)

俺の生業も関係しているんだが、でも、ここは日本一安全な場所であって…奥さんにも、ちょっと腹が立つが俺以外にも彼女自身を守る術が居るからもう大丈夫だと判断した。

まあ、何が来ても俺が問答無用で倒すんだが。

「え、えーっと…です、ねぇ…」

顔を紅くしていきながら、奥さんが俺を見上げる。

あー…なんていうか、誘ってるんですか?

そういう熱っぽい目で見られるとその気になりますが。

「で?」

「い、いやこういうものはなんというかタイミングといいましょうか、そのうちできるんだと…」

「…じゃあ、次から避妊しなくていいですか?」

俺が真顔でそう聞くと、奥さんの顔が完熟トマトになった。

「し、してましたっけ?」

「してましたが」

なんだかなぁ、もう全部見て、知ってるのに何を照れることがあるんだろうか?

本当はもっと早くに作ればよかったんだろうが。

結婚してすぐの時はお互いの気持ちが離れていた…少なくとも俺の方は彼女を愛していなかった。

だから避妊して子供ができないように注意を払った。

それは大事なことだと思ったんだ。

愛情を軽視した父親なんてものは、居ないほうがいいから。

けれど今は違う。





「え、えーーーーっ」

俺の言葉に顔を紅くしたまま奥さんは声をあげる。

驚くようなことですか。

「い、いや…そ、その…まず飛鳥さん、落ち着いて」

落ち着くのは奥さん、貴女です。

俺は、とりあえず胡坐の上に彼女を乗せた。

柔らかい体を後から抱きしめる。

思い切り抱きしめたら骨が折れちまうだろうから、できないけれどそれとなく。

「飛鳥、さん?」

肩に顔をうずめるようにして、唇を寄せる。

「首筋、弱かったよな」

俺の言葉にびくんと彼女の身体が反応する。

「だ、だ、だめっす!」

なぜか体育会系な言葉で俺をやんわり拒絶しようとする彼女を抱きしめる。

「俺の子供、産むの嫌ですか」

俺の言葉に彼女は絶句して、それから意を決したように何か口を開きかけ…。




一瞬の殺気に俺が首だけ横に向けたその瞬間。




ゴス!






俺の後頭部に木魚が襲い掛かった。

「何をお前も昼日中、こんな縁側で自分の嫁、襲いかけとる」

俺に気配を察知させないで攻撃できるのはこの天翔の爺しかいない。

「痛っ…俺じゃなかったら死んでるぞ!」

それにうちの奥さんに当ったらどうするっ!

俺がそういうと、あかんべーと舌をだしながら爺が言った。

「そういうことは夜にしろ、夜に」

爺は奥さんを俺から離す。

くそう。

涙目になって見上げると、困ったように顔を紅くした奥さんに、ちょっと膨れ面を見せる。

お前はいくつだと爺が言ってるが関係ない。

今は邪魔が入ったけど。

「今夜は覚悟しといてください」

俺の言葉に爺が苦笑して。

奥さんは「う〜〜〜〜っ」と唸りながら逃げてった。

その晩、俺の問いに彼女がなんて答えたかは秘密。



名前変換創作/悪魔と踊れ/旦那さん(オリキャラ)VS奥さん(主人公)明るい?家族計画。

恥ずかしい二人(笑)
何気にラブラブだな、こいつら(笑)

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