僕ね、時々不安になるんだ。
ボスや、ボスの友達とかにもそうなんだけど。
そう言ったら、彼女は「なんですか?」と笑ってくれた。
勤務中に海辺に連れてきて怒ってたけど、それでも最後には僕に笑みを向けてくれる彼女。
僕は知ってる。
デッカードも、シャドウ丸も、パワージョーも。
皆彼女が好きなんだ。

(他の皆は彼女と言うか気になる人がいるんだよねー)

デッカードたちにとられるって心配なんか、僕はしない。
僕が心配するのは一つだけ。

「ねぇ…」
「はい?」

僕達の部署は人間にはできないことをする部署で、たくさんたくさん危険なことをする。
ついこの間だって彼女は怪我をしちゃったのもそのせい。
僕達ロボットは直せば、すぐに復帰できるけど。
でも彼女はボスと同じ、人間で。
怪我をしたら病院に入院とか…最悪の場合は…。

僕は、きゅっと手のひらを握り締める。

「あのね、お願いがあるんだ」
「はい」

僕は、彼女を見下ろした。
絶対的な別れはいつかやってくる。
だけど、僕は「いつか」をそのまま「いつか」でさせていたい。

「何処にも行かないで。」

お願いだよ。
何処にも行かないで僕らの傍にずっといて。
僕が、そう言うと、彼女は優しく笑ってくれた。
僕はそっとその笑顔を撮って…僕のAIのそこに焼き付ける。

「ドリルボーイも何処にも行かないで下さいよ」
「行かないよぉ。僕がずっと一緒にいてあげるからね!」

いつになく、いい雰囲気で、僕がにやけると彼女が笑う。







「ではお二人、ご一緒に始末書でもどうですか」

シャドウ丸がそんな僕らを邪魔しに来たのはこの数秒後。

勇者警察Jデッカー ドリルボーイとヒロイン

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