珍しいですね。

貴女の方から私のマンションに来るなんて。

え? これ……ってチョコレート、ですか?

貴女も、お菓子会社の戦略にはまっていますね。

いえいえ。いただきますよ。

ありがとうございます。

まあ、どうぞ。

お入りください。

「結構です」
おや。 素直じゃありませんね。

玄関まで貴女が来てくれたのに、何もおもてなししないで帰らせるなんて僕には到底出来かねます。

「まだ配るところがありますんで」

聞き捨てなりませんね。

僕以外の人間にチョコレートをあげる人間がいるなんて。

「言っておきますが、それ」

愛情がつまった『本命』ですよね?

「ちっちが…っ」

あまり玄関先で声を出されるのは好きじゃないんです。

「ちょっ、ちょっとっ!」




ぐいっとひっぱると簡単に君は僕の腕の中。





「あ、明智さんっ!」

なんでしょう?

「離していただけます?」

嫌です。

貴女が持っているチョコレートの、行く先を教えていただけるまで、離さないことにしましょう。

「ううう…」


そろそろ観念してください。




「そ、それは……」


やっぱり聞きたくないから、その唇をふさぎましょうか。





その後は……朝まで貴女を閉じ込めましょう。


「こっこらあっ!」



初UPした時のコメント: 素直じゃない女シリーズにてバレンタインをお届けにあがりました。
え?だめ?

2004/3/22 以前の作品 2002.02.03 UPしてたらしいです

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