初めて会ったのは北の街で。
泣いたり笑ったり、俺の事で怒ったりしてくれるあいつがいつのまにか心の中に住むようになって。
気が付いたら、俺はあいつのことばかり考えるようになっていた。
じぶんがはぐれ召喚獣であることを言っても、それでもあいつは俺を抱きしめてくれた。
優しい、柔らかな存在。
触れたから、思い切り抱きしめたら、きっと壊れてしまうと思ってた。

「はっきり、言ってくれないと判らない」

そう言って涙目になっていくあいつが無性に、そう、愛しくて。

「責任とって、結婚してくれ」

後でフリップにこっそりと言ったら「普通は男が責任とって結婚するもんだ」と言い回しがおかしかった事を指摘した上で殴られたっけ。
甘い、蜜月というものはこういうものだと教わった。
寝室の中で俺に寄り添って言ってくれた、あの言葉は俺の中をまだ暖かくしてくれている。

「この世界で、一番幸せ」

俺もだ。

俺も幸せだった。

お前と引き離されるその時まで。








あれから10年以上、月日がたった。
義理とはいえ、息子ができて、それなりに暮らしている今も悪くはない。
けれど。


世界で一番幸せとは思えないのはやっぱりお前がいないから。

「サモンナイト 終焉の獣」男主人公の独白で過去の『幸せ』

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