剣豪と西の名探偵と悪魔っ子 コナン視点



しばらくすると服部も和葉も落ち着いて、現実を受け止めた。

「へぇ、そならあんたら海賊なんや」
「おぅ! お前はコナンとおんなじ探偵ってやつなんだなー、はっはっは」

意味、わかって笑ってないだろ? ルフィ。
そうこうしてるうちに剣道ができる、ということを服部が言って。

「剣道かー。おーーい、ゾローーー?」

いい!!?

「どうした、ルフィ」

と一緒にゾロが顔を出す。
三刀流のロロノア・ゾロ。

「ちょっ、平次兄ちゃんやばいって!」
「何がやばいんだ? コナン」

…お前…っ! ルフィ!!

「平次兄ちゃんのはあくまでもその、『剣道』ってやつでゾロ兄ちゃんが使ってる『剣術』じゃないんだよ?!」
「でも得物は刀だろうが」

いや、そうだけど!

「あんたもそうみたいやな。何本もさしてるようやけどちゃんと使えんのんか、それ」

服部! なんでお前はそう好戦的な態度なんだ!!

「お前、強いのか?」(ゾロ)
「あー、まあそこそこに」

服部がそういいながらにやりと笑うと、ゾロもまたにっと笑った。
ナミさんたちが『魔獣』だとか彼を評価してるけど、まさしくそれは獲物を見つけたときの獣の目で…。

「けどまぁ、そのちびよりかは強いんちゃうか?」

ひょいっと服部が指差したのは…?!

「ほぉう、言うねぇ」

ゾロはそういいながらが持っていた棒を放させ、服部に投げる。

よりも強いってんなら、その証拠を見せてくれや」
「げっ」
「しっしっしっ、おもしれぇのつれてきたなぁ。コナン」
「な、なぁ、なにがあったん?」

和葉と蘭と、そして園子がやってくる。
ルフィと面通ししてからすぐにナミやロビンのとこに行ってた三人はゾロと服部の雰囲気に息を呑む。

「平次にいちゃんが、よりも自分は強いってゾロ兄ちゃんに言ったんだ」
「「はぁ〜〜??!!」」は蘭と園子。
「え、なに? いう子、あの細い子やねんやろ? したら平次のほうが強いんちゃうのん?」

和葉が慌てたように二人に言いつつ、を指差す。
は無表情のままゾロを見つめていた。

「あぁ? うっせぇよ。脇にどいてろ、

何か視線でゾロに言ったんだろう。

「…」

何かいいたげなはそのまま手招きされてルフィと俺の傍にやってくる。

「ゾロの前でより自分が強いって言ったやつ初めてだからなぁ、しっしっし」
「な、なぁルフィ、この子めちゃくちゃ強いん?」
「あぁ、強いぞー。悪魔だしだからなぁ」

悪魔。

その言葉に和葉の目がに向くが。

「あ、悪魔ってなんやのん。かわええ子ぉやん! そんなこといいなや!」(和葉)
「しっしっし、本人がそう言ってるんだ。でも、まぁそんなのべっこにしてもこいつは強いぞ」

ルフィの言葉に和葉が息をのむ。
は無表情のままゾロたちを見つめていて…俺は服部を見つめた。

「怪我、しなきゃいいけど…」

俺がそういうと、ルフィは「しっしっし」と笑う。

「ま、いいじゃねえか。本気の喧嘩じゃねえんだし。お前も心配すんなって、

そしてルフィが構えあった二人の男に目をやった。

「すぐ終わっからよ」



どちらが勝ったっていうのは言うまでもなくて。
その後のことは服部の名誉のために伏せておく。

デザートタイム コナン視点



今日のデザートは蘭や園子、そして和葉や少年探偵団たちが手伝ってつくったわらびもちだった。
普通のもののほかに、西洋風にアレンジしたのも作られているのは、この海賊団の食事にあわせたんだろう。

「これなんだ?」

チョッパーが俺の隣で目をきらきら輝かせている。
ドラムという国から出たことがなかったチョッパーは、とにかく食文化に興味心身だ。

「「いただきま〜す」」
「蘭ちゃんたちに感謝の念をこめて、かみ締めて味わえよ。くそゴムに長っ鼻!」
「おかわり」
「早ぇよ!!」

ずびしっとウソップの裏手突込みがルフィに入る。

「蘭、おかわり!」
「はい」

一口でまたざっと食べて次に「園子、おかわり」次は「和葉、おかわり」言っていく船長にサンジが切れた。

「てめぇ! るせぇよ!! もうてめえの分はなしだ!!」
「えぇえええええ!!!?」

あれだけ食べた後のデザート、よく入るよなぁ。

「ちぇっ、なんだよサンジは…。あ、!」

隣でおとなしく食べていたをルフィは見て、こうなんていうか満面の笑みを向けて口を開いた。

「まーたかよ」(サンジ)
「あぁやってもしかしてあの子からとってんのか、デザート」

服部の言葉に灰原が「子供…」と小さく呟いてるのが判る。

「あれやられると、もルフィにあげてんのよねぇ。ちょっと、ルフィ、いい加減にそれやめなさいって」
「くすくす…船長さんは人修羅くんには甘えん坊よね」
ナミとロビンの言葉に蘭の目がルフィに向かう。

「俺らでもしねぇぞ、ルフィ」

元太の声も聞こえないのか、「あ〜ん」と口をあけているルフィに対して、は。
もく、もくとまるでかみ締めるように食べていたのを飲み込み、じっとルフィを見つめた。

「くれ!」

爪楊枝でつきさしたそれを、そーっとルフィの方にやろうとして。

「わ〜い…っ」

それをとめて自分の口に入れる。

「「「「「「…」」」」」」

がルフィにものをやらなかった!?」(ウソップ)
〜」

ちらり、と金色の目がルフィに向かう。

「ちぇ〜」

唇を尖らせてへたりこむ船長の隣で、船医のそれと交換して食べあうの姿が印象的だった。



…なんていうか、甘え、というかそのじゃれつきはさ…ルフィ。

お前、もしかしてもしかしなくないか?


俺はちらりと服部と目配せしあい、「まさかな」とだけ呟きあうとデザートに舌鼓を打った。


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